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Complex

「自分への愛を絶やさず。自分の力を過信しない」
Conway the Machineが『From King To A God』で見せた自信と未来

September 22, 2020

Conway the Machine(コンウェイ・ザ・マシーン)は進化を止めない。

Benny the Butcherや、Westside Gunnと共にNY・バッファローを拠点とするGriseldaの一員としてハードコアなラップを届け続ける彼は1stソロスタジオアルバム『From King To A God』を先日リリースした。全ての言葉、全てのラインをトラックの上で最大限に機能させるべく進化を続ける彼の自信は、今作のタイトルを見れば明らかだろう。最高のラッパーを目指して突き進む彼は新作にどんな想いを込めたのだろうか。また、自信を持ち続ける秘訣とプレッシャーの対処法など、ラッパーとしてのマインドセットをAudioMackにて語ってくれたので紹介していこうと思う。

ーじゃあまずはタイトルから。いつから自分のことをゴッドだと言ってるんだ?

C:このアルバムのレコーディングを始めた時から!俺は自分のポテンシャルを最大限引き出せてなかったし、今も引き出せてるわけじゃないと思ってる。1つ1つの楽曲、1つ1つのバースをもっと良くするために努力している最中なんだ。でも、『LULU』のリリースから俺は別次元になった。ゴッドになったんだよ。

ー他のアルバムやGriseldaのアルバム『WWCD』のリリースで忙しかったと思うけど、どうやって今回のアルバムを準備してたんだい?

C:これまでのアルバムでは過小評価されてたり、舐められてるように感じてたんだ。だから今回のアルバムではそんな奴らに「俺のペンで次の世界を見せてやるよ」って言いたくて。

ー君の人生はサバイバルで忍耐の連続だったと思うよ。この経験がアルバムにも影響してる?

C:これまでの経験は全部俺の楽曲のベースになってるし、これからも成長し続けてもっと上にいけることを証明したいと思ってるよ。楽曲はこれまでの経験や他人から舐められたこと、困難だったこと、悲しみ、愛する人の喪失、家族とか、俺の全部からできてる。経験してきた全てのことが俺をもっと成長させる糧になってるんだ。

だからこのアルバムは最高に決まってるだろ?これまで乗り越えてきたサバイバルな経験は、このアルバムはもちろんこれからの俺の音楽にも影響を与えるだろうね。

―今回のアルバムのリリースにあたって一番大変だったことは何だい?

C:レコーディングぐらいかな。大変なことは別に無かったから、特に話すような製作過程のネタはないね。でもおれは本当優柔不断だから、3,40曲作った中から12曲だけを選ぶのは大変だったな。だって俺はまだこのアルバムに満足してないし、今も製作途中だと思ってるんだ!

―じゃあいつ終わるんだ?

C:バッファローで「曲が人を連れていく」って格言を聞いたことがある。俺がもしいつもと違うところで演奏したら、その曲ではその場所を感じれるかい?そう感じれたときが終わりの合図だと思ってるよ。自分に満足してて自信があって。俺は今何ができるかもこれから何をすべきかも分かってる。だからただ未来のためにやることをやっていくだけだよ。

―このアルバムで一番自信のある曲は?

C:「Fear OF GOD」と「Front Lines」だな。この2曲のビートは最高だし、リリックではいつもの俺とは違う感情を歌ってる。「Front Lines」はGeorge Floydのニュースを聞いてからレコーディングしたから、この事件が影響してるんだ。俺の家の地下室でレコーディングしたよ。

―「Front Lines」はこの時期において大切な曲だと思うし、俺のお気に入りだよ。楽曲の中でこの事件について語ることは重要だと思ってるかい?

C:神は俺に何かギフトをくれたわけじゃない。ただ今の俺は皆に影響を与えられえるような発言力があると思ってる。だからこの力を皆のために使おうと思った。簡単なことだよ。

おれも警察による残虐行為の被害者の一人なんだ。クソみたいな警官が銃とかドラックを利用して俺たちを貶める。警官に殴られて肋骨を折られたこともあるし、叔父は警察に拘留されて亡くなった。今回の事件は見過ごすわけにはいかないんだ。

―常に新しいものを生み出す上で、疲れることもあるかい?

C:時々はね。俺はいつもリアルな感情を歌ってて、ラップしながら泣くこともあるんだ。「Forever Dropping Tears」とか「The Cow」をレコーディングしてる時とかね。この感情が俺のレコードを作ってる。だからクソみたいな曲は作りたくても作れないね。本当に感じた事じゃないとラップできないんだ。だから俺はそんなにたくさんの曲はレコーディングできない。閃いたときじゃないとダメだからね。

―1番にならないとといけないっていうプレッシャーはある?そのプレッシャーにどんな風に対処してる?

C:たくさんのプレッシャーは感じてるよ。俺はラッパーとして1番を目指してるから、これまでのラッパーの伝統を引き継いだ上で超えていかないといけない。そういう面でこれまでのレジェンドのラッパーを誇りに思ってるけど、プレッシャーにもなってるね。

Wu-Tang ClanだったりBusta Rhymes、The Lox、Hov、Eminemのようなレジェンドをけなす気はない。でも「俺が1番だ!」っていう気持ちを持って仕事しないといけないと思ってる。これまでのレジェンドをよく理解した上でね。彼らなしでは俺はいない。自分への愛を絶やさずに、でも、自分の力を過信しないことだ。

Credit

Writer : Shinya Yamazaki
Translator : Mizuki Yoshida
Edited by : SUBLYRICS

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