Nipsey Hussle が長年計画していた大麻の販売店がLAにオープン | 開店までを追ったドキュメンタリーも公開

June 20, 2022

2019年3月31日に銃撃を受け、亡くなったラッパー・実業家の Nipsey Hussle(ニプシー・ハッスル)と、兄である Sammy、そのビジネス・パートナーたちが6月18日、LA・Canoga Park にディスペンサリー(大麻の販売店)をグランド・オープンした。オープンに伴い、Nipsey のYouTubeチャンネルからは「The Marathon Cultivation」という開店までを追ったドキュメンタリーが公開され、大麻の合法販売までの道のりが描かれていた。

「これは俺たちがいつも話していたこと。ニプシー、ファッツ、アダム、そして俺は正規のライセンスを取得した店舗を持ち、州内にブランドを展開するというゴールがあった。その夢を果たすことができて、とても嬉しいよ。」- Samiel Asghedom (Sammy)

Samiel Asghedom on The Marathon Cultivation Documentary

Asghedom兄弟と、そのファミリーとレーベル All Money In はこれまでも地元クレンショーの街角にショップを持ち、CDやグッズなどを販売する地盤を築いてきた。(それまでは店ではなく、ストリートで販売を行なっていたが、警察に幾度となくビジネスを中断させられていた。)今回は、いわゆるストリートでの「ディール」の対象であったウィードの販売を正式にライセンス取得し、クリーンな形でのビジネスを実現したのだ。こうして元々はグレーだったビジネスを、インディペンデントな状態を保ちながら、持続可能な形で実現するのは、Nipsey のメンタリティそのものだとドキュメンタリーでは語られている。

「ニプシーはずっと昔からこのビジネスに力を注いできた。ライセンスを正式に持った店をオープンすることは、本当に重要で、大きな意味を持つことだ。」

「昔の俺たちは450グラムを1週間で売り捌いていた。そこらに駐車してはウィードを売って、まさにハッスルだった。けど、たったのニッケルバッグ(マリファナの小包み)で刑務所に行くハメになってさ。もう懲り懲りだった。」

既に多くのメディアによって、彼のメンタリティについては語られているかもしれないが、こうして彼が亡くなったその後も途切れることなく「マラソン」が続いていることに、彼と彼のメンタリティの影響力、彼のファミリーの強い意思を感じる。悲劇を乗り越えて、こうしてオープンに辿り着いた彼/彼女らに、ただただ祝福を送りたい。そして、最後にこのドキュメンタリーを締めくくる Nipsey の言葉を引用させてもらいたい。

「だからこそ、俺は”マラソン”と呼ぶ。俺はただ途中で辞めなかっただけ。これこそが俺の他とは違うクオリティなんだ。自分の理想を実現するために、あらゆる感情を体験してきた。俺が他と違うとしたら、それは”辞めない”ということだけ。」- Nipsey Hussle

「意思というのはパワフルだ。キャリアにおいても、人生においても、俺はビジョンを描く。結局、多くのことは一夜にして起きることはない。俺はクリアなビジョンを持ってるんだ。」 Nipsey Hussle

The Marathon Cultivation Documentary

Credit

Text : Shinya Yamazaki(@snlut

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