G Herbo ptsd interview no jumper

No Jumper

「時には自分自身を徹底的に変えなきゃならない」
G HerboがJay-Zから学んだ自信を持つことの重要性

MARCH 18 2020

ドリル・ミュージック発祥の地、イリノイ州シカゴで生まれ育ったラッパーG Herbo(G・ハーボ)。先月、アルバム『PTSD』をリリースしたばかりのラッパーは、最新作で自身が生まれ育った環境、それに伴う、危険や苦悩、それを乗り越えてきた自身の経験を語った。

関連記事 : 「全く異なるバックグラウンドを持つ人にも、自分のストーリーを伝えていくべきだと思うんだ」G Herbo、新作『PTSD』に込めた想いを語る

彼は最新作で自身の経験を語ることで「同じような環境で育った若者たちの抱える問題」に光を与えることを目標にしたわけだが、その活動は音楽だけにはとどまらない。Herboはビジネスマンとしてシカゴ市や、シカゴ警察といった行政機関と協力しながら、持続可能な地域へのサポートを模索し続けている。音楽を軸にしながら、社会的な問題を解決しようと試みる人物と言えば、Jay-ZやChance the Rapper、Meek Millなどが浮かぶが、Herboもまさにその一人である。

そんなビジネスにも力を入れるHerboが「No Jumper」のインタビューに出演。なぜ自身がビジネスに力を入れるのか、ビジネスをする上で重要な心構えなどを語ってくれたので紹介したいと思う。

キッズ達は(ストリートを良くしたい。地域をより良いものにしたいという)希望を持っている。けどそれを現実とすり合わせていく方法を知らないんだ。だけど、その希望を持つにはちゃんと理由があるはずだろ。
だから俺はいつもトップ・アーティストでありながら、トップ・ビジネスマンでありたい。このゲームから退く時に、伝説的なレガシーを残していたいんだ。

Herboは多くの若者たちが「ストリートのために貢献したい」という思いを持ちながらも、ビジネスとして成り立たせることの難しさ、両立することの難しさから、挫折してしまうと自身の考えを語る。そういった若者たちに希望を与えるためには彼は「ラッパー」、そして「ビジネスマン」の両方で成功を収めたいと語る。彼のモチベーション / 原動力は明らかに「賞賛を得ること」ではなく、自身の成功から「若者たちに希望を与えること」である。

俺は今、自分の目指す場所を理解してる。俺にとってそれが重要だから。音楽にもそういうテーマが出てくるのもそれが理由さ。自分にあらゆる観点で ” 賭けて ” ビジネスをやってるのもね。自分のことを信じることができれば、他の人にもできるようなことはやらないだろ。Hov(Jay-Z)やMeekがそうしてきたようにね。

ビジネスでは自分に自信を持って、自分の力に賭けることこそが成功のレシピだ。俺がやることは全て戦略的なのさ。だから全ての人は理解してくれないかもしれないけど、俺自身は自分が進む道を理解してる。

一貫性、持続性のある成功や、ビジネスにおける成功とか、みんなの見ていないような作品の裏側にある背景がより重要なんだ。

彼はJay-ZやMeek Millのような、すでに音楽や諸ビジネスで大金を稼ぎながら、自身が生まれ育ったような環境、街をより良くするために尽力している人物の背中を追い、自信を持つことの重要性を語る。一方でビジネスには失敗はつきものであり、その中でどんな心構えをすることが重要であるかも明かしてくれた。

ビジネスの世界にいたら、良いものと悪いものはいつもセットだということを理解しないといけない。そして失敗したら、俺たちは再構築しないといけないんだ。時には自分自身を徹底的に変えていかなきゃいけないことがある。

多くの人が本当に自分自身を変えようとはしていない。でも俺たちは問題に直面してるんだ。俺たちのやっていることはストリートから最も距離の近い、今最も求められているビジネスだと思う。
だからこそ心が打ち砕かれるような出来事を経験しても、ビジネスにおいては、悪いことと良いことを受け止めながら、最後までやり遂げないといけない。

俺は人間の本質を学んだんだ。人が誰かを愛していて、その誰かが例え上手くいかなかったとしても、愛は消えないってこと。だから俺はチャレンジだって恐れない。

自分のことを見つめて、もし人生におけるゴールに沿っているのなら、何かを切り捨てることも必要だ。Jayがそうしたように。

自分に圧倒的な自信を持っていれば、失敗、そして自分の考えの誤りを認めることができないこともあるだろう。しかし、彼は失敗は当たり前で、自信を持ちながらも物事に対して柔軟に対応しながら、最後までやり遂げることが重要であると語る。

また、Jay-Zが音楽活動を控え、ビジネスマンとしての活動を増やしたように、長期的な目標から勇気を持って何かを「切り捨てる」ことも重要だと彼は明かす。つまり、限られた時間の中で「単純に何もかもをやり尽くす」のではなく、長期的な目線を持ちながら努力をすることが重要だというわけだ。「一つのアイデア」や、「音楽の才能」という特定の事柄よりも、「自分」という人物に自信を持つことの重要性を彼はJay-Zから学んだわけだ。

そして何より忘れてはいけないのが、彼が追い求めているのが「成功」や「お金」「名声」ではないということだ。彼はそれらを利用することで、ストリートが求める声を、ビジネスという持続可能な手段を用いて、現実にしようとしている。

「俺たちのやっていることはストリートから最も距離の近い、今最も求められているビジネスだと思う。
だからこそ心が打ち砕かれるような出来事を経験しても、ビジネスにおいては、悪いことと良いことを受け止めながら、最後までやり遂げないといけない。」

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