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JANUARY 26, 2020
日本時間1月27日午前9時開催の第62回グラミー賞授賞式に司会として登場するシンガーAlicia Keys(アリシア・キーズ)は、先日通算7枚目となるニューアルバム『Alicia』を3月20日にリリースすると発表したばかりだ。
1月10日に先行シングル” Underdog “をリリースしたばかりの彼女。自身の名前を題したニュー・プロジェクトにどんな想いを込め、製作したのだろうか。お馴染みBigBoyTVにて、その胸の内を明かしてくれたので紹介しようと思う。
“ このアルバムにセルフ・タイトル、自分の名前をつけたのは「今までになく自分が自分らしくいれている」から。
今、私は「アリシア」という人間のすべての側面を理解できていると思うの。
私たち人間は友人といる時、仕事をしている時、家族といる時で自分をセクション分けしてると思う。
私にもそういった多くの側面があること、その全てを理解できたのよ。”
彼女が7枚目のアルバムにして初めて自身の名前をタイトルに据えたのは、自分がどういった人間で、どんな側面があるか、それを今までになく自分が理解できたことが理由だそう。このプロジェクトが彼女にとって非常にパーソナルな作品であることは予想されるだろう。
“ 私は間違いなくずっとハスラー(Hustler)だった。とてもハードワーカーだったのよ。
シングルマザーの母親に育てられたことが影響してると思う。
彼女は何も持っていなかったし、何者でもなかった。厳しい街で、残酷なストリートで娘の生活のため、働きに外に出かけていたの。
私はそんな努力する姿を見てた。いつ眠っていたのかも知らないし、どんな風に全てをこなしていたのか、知る余地もなかった。
本当に驚いたし、リスペクトしてる。母親になった今でも本当にクレイジーだと思うわ。”
” Underdog – 負け犬 “と題された先行シングルには、日の目が当たることがなくとも、良いより人生のために努力し続ける、夢を追いかけ続ける人をテーマにしたリリックが記されている。
“ だから私はハスラーたちのために歌うの。バス停で物を売るハスラーへ、小切手を待つシングルマザーへ。
愛することを続ければ、いつか見つかるはずよ。
だから立ち上がるの。
みんな私なんて上手くいかないと言った。
でも私は型を壊すために生きる。
私がずっと追い続けてきた夢は、誰のものでもない、自分自身の夢よ。- Underdog ”
NY・マンハッタン / ヘルズ・キッチンに生まれ、ホームレスや犯罪に手を染めながら生きてきた人たちを日常的に身近に見てきた彼女だが、彼女にとって最も大きなインスピレーションは、彼女自身の母親だったようだ。
彼女はこの先行シングルで、人々に「自分自身のために」立ち上がることを祈り、鼓舞を送ってくれている。
それだけではない。Geniusのインタビューでは、彼女は人々が手を取り、「共に立ち上がることの重要性」を語ってくれている。
“ まずは自分自身のために立ち上がって欲しい、立ち上がるだけの価値があると自分に自信を持って欲しいの。
そしてお互いの手を取って立ち上がって欲しい。
地球(世の中)はみんなが立ち上がらないといけない状況になってきているから。
そんな状況に反して、問題に対して人ごとではいけないの。「あっちは大変だな」ってね。
自分たちにも影響が及んだらどうするの?
だって、その問題はいつか本当に私たちにも影響するだろうから。”
個人的な夢を追うことだけでなく、一人が立ち上がるだけでは変化させることが難しい「問題」に対しては、みんなが手を取り立ち上がることが重要であると語ったアリシア。
彼女がこの問題が起きている場所を「地球 – Planet」と表現していることからもわかるように、この発言、そして溢れる問題はアメリカだけでなく、世界中どこにいても考えるべきものだ。
たとえ今、報われていなくとも、Underdog(負け犬)と呼ばれようとも、夢を追うこと、ハードワークし続けることの重要性を、彼女はアルバムを通して伝えてくれるのだろう。
ミゲル、21サヴェージなども参加するアルバム『Alicia』は3月20日に発売。週末に開催されるグラミー賞の司会での活躍も楽しみだ。
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