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JANUARY 01, 2020
2019年が終わりを迎え、また新たな1年が始まった。今年も多くの素晴らしい作品が生まれることを願いつつ、当メディアでは2019年の振り返りをお送りする。
すでにSUBLYRICSによる2019年ベスト・アルバム35 は公開しており、今回は「番外編」として2人のライターによるそれぞれお気にいりの5枚を紹介。
リストは順不同(ランキング形式ではない)
アンダーソン・パークの4作目となるスタジオアルバム。前作の『Oxnard』からわずか5ヶ月でのリリースとされた今作は、R&Bからジャズ、そしてヒップホップの要素をふんだんに散りばめていながらも、作詞を含め、上手くソウルで昇華している。彼と彼のバックにつくフリーナショナルズだからこそ出来た極上の一作。
デンゼル・カリーのセンスが随所に現れた一作であった。パンクバンドのバッド・ブレインズをカバーしたことからもわかる様に、インスピレーションを受け方が面白い。この攻撃的でありながらも親しみをもてる彼の魅力は、そこから来ているのではないであろうか。
今年はビリー・アイリッシュのライブのオープニング・アクトを務めた彼。メインストリームのトップに名を連ねるのはそう遠くはないだろう。
UKの新星、スロータイのデビューアルバムが今作『Nothing Great About Britain』である。
今年の初めから、BBC Radioの人気DJであるアニー・マックの猛烈なプッシュを受け、UKラッパーとしては珍しく、タイラー・ザ・クリエイター主催の音楽フェスティバルに出演していた。果たして、UKラッパーが今後どの様にして、ヒップホップ大国のアメリカに勝負していくのか、とても興味深い。
これまでヒップホップ界にインパクトを与え続けてきたダニー・ブラウン。今作のためにタッグを組んだのは何とQティップ。さらに、フライング・ロータス、ジェイペグマフィア、スタンディング・オン・ザ・コーナーが外部プロデューサーとして着手。ゲストにはブラッド・オレンジなど、大物がこぞって参加した。彼の新たな一面が覗ける必聴盤だ。
近年、ベッドルーム・ポップのアーティストの名がビルボードのトップチャートにもみられる様になった。トロ・イ・モアやマック・デマルコの様なアーティストの地道な努力無くして、そのベースは作られなかったであろう。
今作の評価は各音楽メディアでは低かったものの、一音一音の質は高い上に、アルバムとしての全体像もくっきりとしていて聴きやすいアルバムだ。
まさに” 2019年の顔 “と言えるラッパー、タイラー。本作では、彼の2010年代におけるキャリアの集大成となる楽曲がふんだんに披露されている。
ヒットチャート入りは果たせなかったものの、個人的に今年のベストアルバムと言いたい1枚。どこかもの悲しさを感じる彼の歌声とコード進行に引き込まれてしまう。
今作も豪華なコラボレーション曲が目立ったが、中でも今年命を落としたニプシー・ハッスルをフィーチャーした” Higher “は、彼の遺作となり話題となった。
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