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Kaito : Instagram

50歳を迎えたSean “ Diddy ” Combs(ディディ)がラップ・シーンに与え続ける影響とは

DECEMBER 20 , 2019

Written by Mae Kakizaki

Edited by SUBLYRICS

今年11月4日に50歳の誕生日を迎えた、ラッパー兼実業家のショーン・“ ディディ ”・コムズ(Sean “ Diddy ” Combs、以下ディディ)が、先日LAに構える自身の邸宅で豪華な誕生日パーティーを開き、話題を呼んだ。毎年7月4日(アメリカ独立記念日)に主催するWhite Partyをはじめ、そのセンスあふれる世界観と豪勢さで、神話的に語り継がれるパーティーを数多く開いてきたディディが、節目となる「50歳」の年にまたひとつショービズ界の記憶に残る宴を開催。

招待客は、ジェイ・J(Jay-Z)、ビヨンセ(Beyonce)、カニエ・ウエスト(Kanye West)、スヌープ・ドッグ(Snoop Dogg)など、彼とゆかりのあるセレブリティたち。パーティー当日には、錚々たる顔ぶれがそろった。会場となった彼の自宅の一室には、雑誌『Vanity Fair』が写真撮影用の特別スタジオを設け、ディディのお抱えカメラマン、カイト(Kaito)がゲストたちのポートレイトを撮影。
Vanity Fair(@vanityfair)、カイト(@kaito)それぞれのインスタグラムで、その豪華な顔ぶれをチェックすることができる。

 

 
 
 
 
 
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Weekend vibe, courtesy of @snoopdogg at @diddy’s 50th birthday party. 📸 by @kaito

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そんなアメリカ音楽業界のドンとして、確固たる地位を確立してきたディディ。
1993年に自身のレーベル「バッド・ボーイ・レコード(Bad Boy Records)」を立ち上げ、ノトーリアスB.I.G.(The Notorious B.I.G.、以下ビギー)をはじめとするスターラッパーを擁し、ヒップホップ全盛期のアメリカで数々のヒット曲を放ってきた。
当時は、ヒップホップ東西抗争の影響もあり、主に東海岸を中心に人気を博していた彼らだが、ビギーの死後、彼がリリースした曲をはじめ、バッド・ボーイ・レコードの音楽が再評価されることとなり、今なお愛される名曲として歌い継がれている。

リリースから20年以上が過ぎた現在でも、バッド・ボーイ・レコード黄金期の楽曲がサンプリングされ、次世代のアーティストたちによって、その新たに生まれ変わった音楽が歌われ続ける。以下に、その代表曲を紹介していこうと思う。

Ex (ft. YG) (2017) – Ty Dolla $ign

 


Change(2019)/Arin Ray and Kehlani

 

こちらの2曲はいずれも、1996年にリリースされた” Only You/112 feat. The Notorious B.I.G. “を元ネタとして使用している。” Ex “の方はリミックス版をサンプリングしているため、元ネタは同じと言えどもそれぞれテンポが異なり、違った印象を与える。

 


How You Want It?(2019)/Teyana Taylor ft. King Combs

 

こちらは、1998年にリリースされた「Can’t You See/Mase feat. Total」をモロ使いしたナンバー。ディディの息子であり、ラッパーとして活動するキング・コムズ(King Combs)をフィーチャーし、見事に現代版として歌い継いでいる。

 


Foolish, Unfoolish(2002)/Ashanti

 

1994年にリリースされた” One More Chance (Stay With Me)/The Notorious B.I.G. “を使用。また” Unfoolish “の方では” Fucking You Tonight(1997)/The Notorious B.I.G. feat. R. Kelly “からヴァースを引用し、ビギーが客演を果たすかたちで制作されている。

また、これに関連して、先ほど紹介したキング・コムズがクリス・ブラウン(Chris Brown)をフィーチャーしリリースした” Love You Better(2018)”のビデオでは、” One More Chance “のビデオをオマージュしているシーンがあり、父の盟友であり、同じ所属レーベルの大先輩でもあるビギーへの敬意が感じ取れた。

 


I’m Cumin(2007)/Nicki Minaj

 

イントロから分かる” Mo Money Mo Problems(1997)/The Notorious B.I.G. feat. Puff Daddy, Mase and Kelly Price “のモロ使い。ニッキーのデビュー間もない頃に制作されたミックステープ” Playtime Is Over “に収録された楽曲だ。

今回紹介した楽曲以外にも、ここまで分かりやすい使い方をしていないサンプリング曲なども存在し、まだまだ発掘のしがいあり。ちなみに、日本のダンスヴォーカル・グループEXILEの” Choo Choo Train “はビギーの” Sky’s The Limit(1997)”をイントロで使用しており、日本のアーティストにも少なからず影響を与えていることが分かる。ディディが音楽シーン、ラップ・シーンに残した功績は、この先の50年後も輝き続けるに違いない。

 

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