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Hard Bottoms & White Sox

Album : 4REAL 4REAL
Track : 1
Year : 2019
Produced by : Lil Rich

2019年リリース、YG(ワイジー)の5枚目のスタジオ・アルバム『4REAL 4REAL』からファースト・トラック” Hard Bottoms & White Sox “を紹介します !

4月12日にサプライズ・リリースされる予定だったこのアルバム。しかし同じLAのラッパー、ニプシー・ハッスルが3月31日、何者かに発砲され亡くなってしまったことでリリースは遅れ、5月24日のリリースとなりました。
アルバムのジャケットには” In loving memory of Nipsey Hustle “の文字、13曲目にはニプシーへのトリビュートとして” My Last Words “という楽曲が追加されております。

今回紹介する” Hard Bottoms & White Sox “は太く硬いワークパンツに、長い真っ白のソックスというLAのギャングのスタイルを表現したもの。彼は自身がウエスト・コーストの代表であり、” 顔 “なんだと語っています。また、ブラッズに所属するYGとは敵対関係にあるギャング・クリップスに所属するニプシーへのリスペクト、ドレイクのグラミーでのスピーチを引用していることにも注目です !


[Intro]
I would like to welcome a special guest tonight
今夜はスペシャル・ゲストを紹介したいんだ

He go by the name of
彼の名前はさ

Y’all know his name
みんな知ってるだろ、彼の名前を

He is a very important person of this little world of ours
俺たちの、この小さな世界で本当に重要な奴なんだ

Now I’ma let him take the stage
さあ今からステージに呼ぶぜ

(This that real rap shit, ya bitch)
(これがリアルなラップさ、なあビッチ)

 

 

[Chorus]
Talkin’ ‘bout the West Coast, I’m the face of it
ウエスト・コーストの話をするぜ、俺がそこの” 顔 “さ

Gangster in designer clothes, I’m the face of it
デザイナーズ・クローズに身を包んだギャングスタ、俺がその代表さ
(デザイナーズ・クローズ = 非常に高価な服ですね)

I told them hoes to get low, I’m the face of it
ビッチたちを踊らせるのも、俺が代表なんだ

I put on the bros, I’m the face of it
ブラザーの顔を立ててるのも俺なんだよ

Drove the Maybach to the block, I’m the face of it
マイバッハで地元まで向かうのも、俺がその代表なのさ
(ベンツの車種” Maybach “)

Dissin’ all the opps, I’m the face of it
敵は全員ディスし尽くしてやる、俺が” 顔 “だから

Hard bottoms, white socks, I’m the face of it
ハードなボトムに、真っ白のソックス、俺がその代表だろ

We gon’ do this one for hip-hop
俺たちはヒップホップのために、これをやるんだよ

 

 

[Verse 1]
I’m the face of this shit, I’m the base of this shit
俺がこれの顔だぜ、俺がこれの中枢なんだ
(” これ ” = ヒップホップ。もしくは彼の地元カリフォルニア・コ(ボ)ンプトンのこと)

I was made for this shit, I got the taste for this shit
俺はこれのために生まれてきたんだ、ここの雰囲気はわきまえてる

I’m tellin’ you
お前に伝えとくよ

I’m not preachin’, I’m not Ma$e in this shit
説教してるワケじゃねえぜ、俺はここのMa$eじゃないし
(Ma$eはニューヨーク・ハーレムのラッパー。牧師になるためにラッパーを辞めた人物です)

I’m really West Side, I catch a case for this shit
俺は「ウエスト・サイド」そのものだから、ここのためなら争いも厭わない
(ウエスト・サイドと言えば、ギャング間の抗争が浮かびます)

Let the marathon continue, it’s not a race with this shit
マラソンを続けようぜ、これは一回きりのレースじゃない
(ラップ・ゲームは短距離走ではなく、長く厳しいマラソンなんだと)

And I ain’t even have no oldheads to lace me with shit
俺を縛るオールドヘッズなんて一人もいねえ
(オールドヘッズ = コミュニティの中で自分よりも先輩・高い年代の人のこと)

All my homies gang but now they changin’ and shit
ホーミーはみんなギャングなんだ、でも、もうあいつらも色々変わってさ

I mean, it’s still gang gang but now they makin’ some chips
わかるだろ、みんなまだギャングだけど、金も稼いで落ち着いてる

Ooh, I represent this shit to the T
あぁ、俺はこれをレペゼンしてる、理想に生きるために
(” to the T “は” 理想通りに生きること “を意味します)

I represent this shit like I do Bompton trees
これをレペゼンしてんだよ、俺がBomptonを支えるのと一緒のことさ
(LAのギャングBloodsは敵対関係にあるギャングClipsの” C “が入る単語の頭文字を全て” B “に変えています。彼のフッド、コンプトンも、” ボ “ンプトンと呼ぶワケですね)

This ain’t no smoke and mirror, nigga, fuck nicotine
ごまかし、まやかしじゃねえぞ、なぁ、ニコチンなんてファックだね
(” smoke and mirror ” = ごまかし、欺き。” smoke “からタバコのニコチンをかけています)

Lookin’ like the West every time I hit the scene
ウエストって感じだろ、俺が曲を出すときはいつもそうさ

Me and Mustard kept this shit lit, ooh
” これ” が常にイケてるのは俺とマスタードのおかげだろ
(プロデューサーMustard。何度も共演しています)

Pac ain’t the only motherfucker with the juice
パックだけがjuiceを手に入れた唯一のマザー・ファッカーじゃねえ
(2Pac主演の映画『Juice』から。” Juice “はストリートで生きていくために得なければならないリスペクトという意味)

Call Dre, call Snoop, call Game and Kendrick too
ドレー、スヌープ、ゲームにケンドリックにもリスペクトさ

When you think about the West, it’s me and Nip, red and blue, nigga
「ウエスト」を思い浮かべれば、俺とニップだろ、赤と青さ、そうだろ
(ニップ = ニプシー・ハッスル。ニプシーはクリップスの一員なので、YGとは敵対関係にあるギャングに所属しています。しかし、そんな敵対をよそに、彼にリスペクトを送っています。赤と青はそれぞれのチームカラー)

 

 

 

[Chorus]
Talkin’ ‘bout the West Coast, I’m the face of it
ウエスト・コーストの話をするぜ、俺がそこの” 顔 “さ

Gangster in designer clothes, I’m the face of it
デザイナーズ・クローズに身を包んだギャングスタ、俺がその代表さ

I told them hoes to get low, I’m the face of it
ビッチたちを踊らせるのも、俺が代表なんだ

I put on the bros, I’m the face of it
ブラザーの顔を立ててるのも俺なんだよ

Drove the Maybach to the block, I’m the face of it
マイバッハで地元まで向かうのも、俺がその代表なのさ

Dissin’ all the opps, I’m the face of it
敵は全員ディスし尽くしてやる、俺が” 顔 “だから

Hard bottoms, white socks, I’m the face of it
ハードなボトムに、真っ白のソックス、俺がその代表だろ

We gon’ do this one for hip-hop
俺たちはヒップホップのために、これをやるんだよ

 

 

 

[Verse 2]
I’m on some thirsty shit
俺はいつも何かを求めてる

I want the recognition, on some thirsty shit
認めて欲しいんだよ、求め続けてるから

I want the recognition, on some thirsty shit
認めて欲しいんだよ、求め続けてるから

I want the recognition, clout chasin’
認めて欲しいんだ、クラウトを求めてる
(” clout ” = 富や名声)

Whoever think different, I’ll diss ‘em
俺と考えの違うやつは、俺がディスってやるよ

They be tryna, tryna, tryna put me in a box
あいつらは俺を刑務所に入れてやろうと必死だけど

I be steady tryna tell these bitch niggas they not
俺は落ち着いて、そいつらビッチ野郎に「無理さ」って伝えてやる

They be tryna say I’m only urban, I say I’m pop
あいつら俺が都会に染まったって言いたいんだろ、俺は” 人気 “なだけだぜ

They be like, “How you figure that?” I say, “I’m hot,” bitch
あいつらこんな感じさ「なんでわかるんだ?」って、だから言ってやる「俺はホットだから」って、ビッチ

I’m in the Lambo drop-top, bitch
オープンのランボルギーニに乗ってさ、ビッチ野郎

I turn a good girl to a thot, bitch
グッド・ガールだって俺のビッチにしてやるよ

We the reason that the strip club pop, bitch
ストリップ・クラブが回るのも俺たちのおかげだろ、ビッチ

I’m the face, yeah, I had to shoot my shot, bitch
俺が” 顔 “なんだ、エイ、自分の弾を撃つ他なかった、ビッチ

Everybody wanna be Pac, I’m Suge
誰しもがPacになりたいんだろ、俺はシュグさ
(シュグ・ナイトのこと。デス・ロウレコードのCEOで、2パックのマネージャー。暴力でビジネスを強行に推し進めるなど危険な人物だとされています。また、2パックが殺害された車内に同行していたものの生還しています。” Stay Dengerous – 危険であれ “と語るYGは、彼の姿に自信を重ねているのでしょう)

I’m bailin’ niggas out like I’m Suge
仲間たちは俺がムショから出してやる、まるでシュグみたいに
(シュグ・ナイトはパックが刑務所に入ったとき多額の保釈金を支払っています)

I’m slappin’ niggas up like I’m Suge
俺が仲間たちを広めてやるんだ、シュグみたいにな

Set these rapper niggas up like I’m Suge
こいつらラッパーたちを自立させてやるんだ、シュグみたいに

 

 

[Chorus]
Talkin’ ‘bout the West Coast, I’m the face of it
ウエスト・コーストの話をするぜ、俺がそこの” 顔 “さ

Gangster in designer clothes, I’m the face of it
デザイナーズ・クローズに身を包んだギャングスタ、俺がその代表さ

I told them hoes to get low, I’m the face of it
ビッチたちを踊らせるのも、俺が代表なんだ

I put on the bros, I’m the face of it
ブラザーの顔を立ててるのも俺なんだよ

Drove the Maybach to the block, I’m the face of it
マイバッハで地元まで向かうのも、俺がその代表なのさ

Dissin’ all the opps, I’m the face of it
敵は全員ディスし尽くしてやる、俺が” 顔 “だから

Hard bottoms, white socks, I’m the face of it
ハードなボトムに、真っ白のソックス、俺がその代表だろ

We gon’ do this one for hip-hop
俺たちはヒップホップのために、これをやるんだよ

 

 

 

[Verse 3]
I put my niggas on, now they lit
俺がステージに上げてやった仲間たち、今じゃそいつらもいい感じさ

Pusha right at Interscope, Mustard rich
PushaがInterscopeにいて、Mustardはリッチだし
(InterscopeレーベルのPusharodのこと)

B-More run a label, you gotta meet with him
B-Moreがレーベルを回してる、お前も会ってみたほうがいいぜ
(同じくInterscopeのSickamore)

Gav and Charlie designed 4Hunnid, Nano writin’ hits
GavとCharlieが4Hunnidをデザインしてくれてる、Nanoはヒットを書いてくれる
(4HunnidはYGの手がけるアパレル・ブランド。Gavin Mathieu、Charlie Pascascioはそのデザイナー)

My bro on this shit, he up next
このアルバムにはブラザーの思いが乗ってるんだ、彼は次の曲の出てくるけど

I feel good, I feel great, I feel blessed
いい感じさ、素晴らしいよな、俺は恵まれてるよ

Bad check, swag check, dad check, designer check
バッド・チェック、スワッグ・チェック、ダッド・チェック、デザイナー・チェック
(LAのギャングにとってチェックシャツはおなじみのアイテムです。色々な種類があるようです)

It ain’t nothin’ to remind you, check
どれもお前には関係ねえか、チェック

I’m that nigga that wear that hard bottoms with the white socks
俺はハード・ボトムにホワイト・ソックスを履くのさ

I’m the nigga that had Bompton there shootin’ videos on the block
俺がBomptonを治めてるんだ、そこのブロック(地区)でビデオを撮ってさ

I’m that young Piru, SuWoop gang, fly ass nigga
俺は若きPiruさ、SuWoopギャングさ、ぶっ飛ぶぜ
(Piruはブラッズ系のギャンググループ。SuWoopはブラッズ・オリジナルのかけ声)

I’m the nigga, I’m the nigga, I’m the fuckin’ nigga
俺なんだ、俺なんだよ、俺がファッキン野郎さ

 

 

[Outro]
What did Drake say?
ドレイクはなんて言ってた?

“You don’t need no motherfuckin’ awards, you already won”
「みんなアワード(賞)なんて必要ないんだ、だって君はすでに勝利しているから」
(グラミーのベストラップソングを勝ち取った際のドレイクのスピーチから。グラミーなんて取らなくても、自分の曲を歌ってくれるファンさえいれば、それでいいんだ。と彼は語っています)

Bitch, I won
ビッチ、俺も勝ってんだよ

I won, bitch, tell me different, anybody
俺が勝者だ、ビッチ、違いを教えてくれよ、誰か

Cross the line if you feel different, nigga
なんか違うと思うならかかってこいよ、なぁ


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