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FORMATION

Album : LEMONADE
Track : 13
Year : 2016
Produced by : Beyoncé & Mike WiLL Made-It

2016年リリース、Beyonce (ビヨンセ)の『Lemonade』から13曲目” FORMATION “を紹介します!

アメリカ有数の音楽フェスティバル、コーチェラで黒人女性初のヘッド・ライナーを務めたビヨンセ。
そのパフォーマンスの素晴らしさから、ファスティバルの名前そのものが、「コーチェラ」ではなく「ビーチェラ (Beychella)」だ!という声が上がるほど、アフリカン・アメリカンの女性として非常に象徴的なパフォーマンスを見せました。

ドキュメンタリー作品『Homecoming』では、ショーのコンセプトや、バックグラウンドが描かれていますので。ぜひご覧いただけたら、と思います!

今回紹介する” FORMATION “は、「アフリカン・アメリカン、そして女性のアンセム」そのものであり、アメリカに蔓延る「ステレオタイプ」を覆す一曲であると考えています。

アフリカ系の父親と、フランス領ルイジアナの出自を持った母親の間に生まれた彼女はこう言います
「娘の産毛とアフロが大好きなの」「黒人の鼻が大好きだわ」と。
白人の滑らかな髪の毛、高い鼻が、美の基準だとされてきたアメリカで、堂々とアフリカン・アメリカンの身体的特徴への愛を語ります。

彼女は女性へこう呼びかけています。
「オーケイ、レディース、配置につくのよ、私は本気だから」「証明して、あなたたちが協力できることを」
女性たちがもっと社会に対し自信を持ち、女性同士が手を取り、助け合いながら、不平等のない世の中を作っていくんだ。という力強いメッセージを送っています。

また、
「彼が成功したなら、ヘリに乗せて、モールへ連れてってあげるわ。そこで店ごと買ってあげる」
と彼女は言っています。このラインでは、何かを成功した時、ショッピングに連れてってあげるのは常に「男性である」という固定観念を覆しているように思えます。

イントロの部分には、ルイジアナ州ニューオリンズ出身のアーティストの音声が挿入されています。
Messy Mya は2010年に何者かに発砲され亡くなっているラッパー。
彼の” Booking The Hoes From New Wildin “というビデオの音声を引用して、今曲に挿入されているわけですが、その内容は2005年にニューオリンズを襲ったハリケーン・カトリーナに対しての、政府の対応を批判するものとなっています。

アフリカン・アメリカン、そして女性性への愛、政府・政治への疑問など様々な要素が詰め込まれ、アフリカン・アメリカン、女性、そして私たち全員を力強い気持ちにさせてくれるような、そんな一曲です。


[Intro: Messy Mya]
(Messy Mya はルイジアナ州ニューオリンズ出身のラッパー。2010年に発砲され亡くなっています。Youtubeの” Booking Hoes From New Wildin “というビデオからの音声が引用されています)

What happened at the New Wil’ins?
ニュー・オリンズに何が起きたんだ?
(2005年にニュー・オリンズに甚大な被害を与えたハリケーン・カトリーナについて言及しています)

Bitch, I’m back by popular demand
ビッチ、期待に応えて戻ってきたぜ

 

 

[Refrain: Beyoncé]
Y’all haters corny with that Illuminati mess
あんたらダサいへイターは、まだイルミナティで騒いでる
(ビヨンセのようなセレブは、実在するかもわからない秘密結社である” イルミナティ “に所属していると噂がたちます。しかし彼女は自分の実力と努力で成りがったんだと)

Paparazzi, catch my fly and my cocky fresh
パパラッチ、生意気でフレッシュな私を捕まえてみなさいよ

I’m so reckless when I rock my Givenchy dress (Stylin’)
ジバンシィーのドレスを着れば、何も怖くないわ (これがスタイルよ)
(彼女はファッションの祭典・Met Galaで毎年ジバンシィーのドレスを着ています)

I’m so possessive so I rock his Roc necklaces
私は超欲張りだから、Rocのネックレスだって着けちゃうのよ
(” Roc “Nation はJay-Zが設立したレーベル)

My daddy Alabama, momma Louisiana
ダディはアラバマ、ママはルイジアナ

You mix that negro with that Creole, make a Texas bama
黒人とクレオールのミックスで生まれたのが、このテキサスの” バマ “ってワケ
(彼女の父親はアフリカン・アメリカンで、母親はクレオールというフランス領ルイジアナの出自を持っています。” バマ “は「労働者階級の田舎者」という意味。彼女はテキサス州ヒューストン育ちです)

I like my baby heir with baby hair and afros
娘の産毛とアフロが大好きなの

I like my negro nose with Jackson Five nostrils
黒人の鼻もね、ジャクソン・ファイブの鼻の穴が大好きなのよ
(マイケル・ジャクソンが鼻の整形手術をしていたことが浮かびますが、彼女はありのままの姿が好きなんだと。もちろんここにはヘイトは感じられません)

Earned all this money, but they never take the country out me
この大金を全部稼いだのよ、でもこの国を出て行ったりしないわ

I got hot sauce in my bag, swag
バッグにはホット・ソースが入ってるの、イケてるでしょ
(ホット・ソースはアフリカン・アメリカンに非常に馴染みのある調味料。「ヒラリー・クリントンがアフリカン・アメリカンからの支持を得るために、「ホット・ソースをいつも持っている」と嘘をついている」というニュースがあるほど象徴的な物です)

 

 

 

[Interlude: Messy Mya & Big Freedia]
Oh yeah, baby, oh yeah I, ohhhhh, oh, yes, I like that
あぁ、エイ、ベイビー、いいね、いい感じだ

I did not come to play with you hoes, haha
お前のビッチと遊びに来たワケじゃねえんだ、ハハ

I came to slay, bitch
俺は成功を収めに来たのさ、ビッチ

I like cornbreads and collard greens, bitch
コーンブレッドもカラードグリーンも大好きなんだよ、ビッチ
(どちらもアメリカ南部の家庭料理)

Oh, yes, you besta believe it
あぁ、そうさ、信じたほうがいいぜ

 

 

[Refrain: Beyoncé]
Y’all haters corny with that Illuminati mess
あんたらダサいへイターは、まだイルミナティで騒いでる

Paparazzi, catch my fly and my cocky fresh
パパラッチ、生意気でフレッシュな私を捕まえてみなさいよ

I’m so reckless when I rock my Givenchy dress (Stylin’)
ジバンシィーのドレスを着れば、何も怖くないわ (これがスタイルよ)

I’m so possessive so I rock his Roc necklaces
私は超欲張りだから、Rocのネックレスだって着けちゃうのよ

My daddy Alabama, momma Louisiana
ダディはアラバマ、ママはルイジアナ

You mix that negro with that Creole, make a Texas bama
黒人と白人のミックスで生まれたのが、このテキサスの” バマ “ってワケ

I like my baby heir with baby hair and afros
娘の産毛とアフロが大好きなの

I like my negro nose with Jackson Five nostrils
黒人の鼻もね、ジャクソン・ファイブの鼻の穴が大好きなのよ

Earned all this money, but they never take the country out me
大金を全部稼いだのよ、でもこの国を出て行ったりしないわ

I got hot sauce in my bag, swag
バッグにはホット・ソースが入ってるの、イケてるでしょ

 

 

 

[Chorus: Beyoncé]
I see it, I want it, I stunt; yellow bone-it
目に入るものを全部手に入れたいの、なんでもやってやるわ、混血の私がやってやる
(” yellow bone “はブラックのルーツを持っていながら、肌の色が明るい人のこと)

I dream it, I work hard, I grind ‘til I own it
夢を持ち、努力し続ける、手に入れるまで続けるのよ

I twirl on them haters, albino alligators
あいつらへイターを弄んであげるわ、アルビノの蛇
(アルビノ(白い)の蛇のブーツは、ルイジアナ州で非常に人気があるブーツだそう。「白い蛇」というワードは、レイシストの白人のイメージが浮かびます)

El Camino with the seat low, sippin’ Cuervo with no chaser
車高を下げたEl Camino、チェイサーなしでCuervoを飲むの
(El Caminoは60年代からあるシボレーの車種。Cuervoはテキーラの一種ですね)

Sometimes I go off (I go off), I go hard (I go hard)
時々休んだりもするけど 、ハードにやってやるわ

Get what’s mine (Take what’s mine), I’m a star (I’m a star)
自分のモノは取り返すわ、私はスターだから

‘Cause I slay (Slay), I slay (Hey), I slay (Okay), I slay (Okay)
だって私が支配するのよ、成功してやるの、やってやるわ

All day (Okay), I slay (Okay), I slay (Okay), I slay (Okay)
どんな日もね、やってやる、支配してやるのよ

We gon’ slay (Slay), gon’ slay (Okay), we slay (Okay), I slay (Okay)
私たちでやってやるの、成し遂げるのよ、私たちで一緒に支配するの

I slay (Okay), okay (Okay), I slay (Okay), okay, okay, okay, okay
成功してやるの、やってやるわ、大丈夫よ

Okay, okay, ladies, now let’s get in formation, ‘cause I slay
オーケイ、レディース、配置につくのよ、私が成し遂げてみせるから

Okay, ladies, now let’s get in formation, ‘cause I slay
オーケイ、レディース、配置につくのよ、私は本気だから

Prove to me you got some coordination, ‘cause I slay
証明して、あなたたちが協力できることを、私は本気だから

Slay trick, or you get eliminated
成し遂げるか、ここから消えるか。二つに一つよ

 

[Verse: Beyoncé]
When he fuck me good, I take his ass to Red Lobster, ‘cause I slay
もし私を楽しませてくれたら、Red Lobsterに連れてってあげるわ、だって私は強いから
(” Red Lobster “はアメリカのシーフード・フードのチェーン店。男性が女性を食事に連れて行くというステレオタイプを壊しています)

When he fuck me good, I take his ass to Red Lobster, we gon slay
もし私を楽しませてくれたら、Red Lobsterに連れてってあげるわ、だって私は強いから

If he hit it right, I might take him on a flight on my chopper, I slay
もし彼が成し遂げたなら、私のヘリに乗せてあげるわ、私は強いもの

Drop him off at the mall, let him buy some J’s, let him shop up, ‘cause I slay
モールまで送って行って、彼にJを買ってあげるのよ、店ごと買い占めるの、だって私は強いから
(ジェンダーのステレオタイプを覆しています。何かを成功した時、ショッピングに連れてってあげるのは「男性である」という考え方を崩しています。J = Air Jordan、スニーカーですね)

I might get your song played on the radio station, ‘cause I slay
あなたの曲がラジオで流れるようにしてあげようかな、だって私には力があるから
(彼女ほどの有名なアーティストであれば、ラジオでかかる曲も自由自在だと)

I might get your song played on the radio station, ‘cause I slay
あなたの曲がラジオで流れるようにしてあげようかな、だって私には力があるから

You just might be a black Bill Gates in the making, ‘cause I slay
あなた、もうすぐ黒人版のビル・ゲイツになっちゃうかもね、私は本気よ
(夫、ジェイ・Zの資産はビル・ゲイツにも見劣りしません)

I just might be a black Bill Gates in the making
私も黒人のビル・ゲイツになっちゃうわ

 

 

[Chorus: Beyoncé]
I see it, I want it, I stunt; yellow bone-it
目に入るものを全部手に入れたいの、なんでもやってやるわ、混血の私がやってやる

I dream it, I work hard, I grind ‘til I own it
夢を持ち、努力し続ける、手に入れるまで続けるのよ

I twirl on them haters, albino alligators
あいつらへイターを弄んであげるわ、アルビノの蛇

El Camino with the seat low, sippin’ Cuervo with no chaser
車高を下げたEl Camino、チェイサーなしでCuervoを飲むの

Sometimes I go off (I go off), I go hard (I go hard)
時々休んだりもするけど 、ハードにやってやるわ

Get what’s mine (Take what’s mine), I’m a star (I’m a star)
自分のモノは取り返すわ、私はスターだから

‘Cause I slay (Slay), I slay (Hey), I slay (Okay), I slay (Okay)
だって私が支配するのよ、成功してやるの、やってやるわ

All day (Okay), I slay (Okay), I slay (Okay), I slay (Okay)
どんな日もね、やってやる、支配してやるのよ

We gon’ slay (Slay), gon’ slay (Okay), we slay (Okay), I slay (Okay)
私たちでやってやるの、成し遂げるのよ、私たちで一緒に支配するの

I slay (Okay), okay (Okay), I slay (Okay), okay, okay, okay, okay
成功してやるの、やってやるわ、大丈夫よ

Okay, okay, ladies, now let’s get in formation, ‘cause I slay
オーケイ、レディース、配置につくのよ、私が成し遂げてみせるから

Okay, ladies, now let’s get in formation, ‘cause I slay
オーケイ、レディース、配置につくのよ、私は本気だから

Prove to me you got some coordination, ‘cause I slay
証明して、あなたたちが協力できることを、私は本気だから

Slay trick, or you get eliminated
成し遂げるか、消えるか。二つに一つよ

 

 

[Bridge: Beyoncé]
Okay, ladies, now let’s get in formation, I slay
オーケイ、レディース、配置につくのよ、私がやってやるわ

Okay, ladies, now let’s get in formation
オーケイ、レディース、配置につくのよ

You know you that bitch when you cause all this conversation
こんな風に会話すれば、あなたも立派なビッチね

Always stay gracious, best revenge is your paper
常に優雅でいるのよ、最大の復讐は金を稼いでやることよ

 

 

[Outro]
Girl, I hear some thunder
ガール、雷鳴が聞こえるよ

Golly, look at that water, boy, oh Lord
あぁ、あの水を見てくれよボーイ、あぁ、神よ


 

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